今回は「売れるホームページとデザイン・サイトUI」について考えてみましょう。
当社では年間数十件のホームページやランディングページ(ホームページの一種で集客に特化したホームページ)を制作していますが、時々、お客様から「独創性のあるカッコいいホームページを作ってください!」と言われることがあります。
掘り下げて「なぜ“カッコいいホームページ”を希望するのか」聞いていくと、ほとんどの場合「“カッコいいホームページ”は集客できるから」と答えが返ってきます。
当社では独創性のある(奇抜な)デザインのホームページからの集客を依頼されることもありますが、“カッコイイホームページ”の集客率(サイト訪問者に対する集客数の比率)は実はあまり芳しくありません。つまり「売れるホームページ」ではありません。
こういったホームページの見た目は確かにカッコいいです。サイトを開いて見た一瞬は「おっ!」と思います。でも、その次の瞬間から手が止まってしまいます。人とは面白いもので、自分の経験に基づいて「常識」をイメージします。
例えば、「ホームページのメニューは上部にあって、それぞれのメニューをクリックすると詳細ページに飛ぶ」とか、「テキストリンクは青系の文字で書かれている」とか、昔からホームページを見てきた経験が刷り込まれています。そして、経験から来る「常識」に沿っていないホームページは(サイトUI的に)非常に使いにくいと感じる傾向があります。
また、最近よく見かける動きが多い動的なホームページも集客率的にはマイナスです。
サイト訪問者がホームページを見る際の視線は「一部のエリア」にほぼ集中します。その「一部のエリア」とは、一般的なホームページで重要な情報が掲載されていることの多いエリアです。つまり、自分の経験に基づいて、重要な情報を瞬時で見分けようと無意識のうちにしているわけです。
こういった心理的な視線とは無関係にカッコよさ優先で動きの多いホームページを作ってしまうと、サイトUI的にNGで見ていて落ち着かないものになってしまいます。そして、その結果、集客率が芳しくないということになってしまうのです。
集客を考えて「売れるホームページ作り」をするなら、奇をてらわず、オーソドックスで清潔感のあるホームページデザインを選ぶことをお勧めします。